会津 磐梯山一周ツーリング ― 2019年06月07日 23時00分
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*********** 走行コース ***********
先日の磐梯山一周ツーリングの写真が集まったので、それらを整理して、記憶が薄れないうちに記録をまとめてみました。
今回の参加者は、昨年10月に富士北麓を自転車で走ったメンバー4人です。最年長の、今年後期高齢者になったMさんをはじめ、いずれも70代です。私を除き、社会人になってからも自転車で走り続けているツーリング好きのベテランばかりです。
山梨からの参加は私一人で、集合場所の猪苗代駅までの乗り継ぎなどで時間がかかるため、前日(1日(土))昼前に自宅を出て郡山まで行き宿泊しました。
走行コースは以下の通りです。
《1日目》 2日(日) 猪苗代 ~ 裏磐梯 曽原湖
《2日目》 3日(月) 曽原湖 ~ 檜原湖~喜多方~会津若松 東山温泉
《3日目》 4日(火) 会津若松~猪苗代
※3日目は会津若松で私だけ別行動、猪苗代からは私を除く3人は郡山まで走行
下のサイコンの画像は実際に私が走った距離等を示しています。
*********** 1日目(6月2日) ***********
2日朝8時過ぎ、磐越西線の2両編成の電車で郡山から猪苗代へ行きました。猪苗代駅から約700m北へ歩き、5月30日に”サイクリングヤマト便”でヤマト運輸猪苗代センターへ送っておいた自転車を受け取りました。猪苗代センターで自転車を組み立て、再び、駅まで戻りました。他の3人は輪行して12:25着の電車で来ることになっており、2時間余り時間があったので猪苗代の湖畔まで約2キロ、自転車の調子を見るため走ってみました。自宅で調整をしておいたはずなのですが、リアのブレーキがリムに当たっていて車輪が回転する度に音がしていました。湖畔で工具を取り出してブレーキシューとリムの間を少し広げました。
湖畔に流れ込んでいる小川で釣りをしている人を何人も見かけました。湖畔と国道49号線の間は農道になっていて車両は通行出来ないとの看板がありました。釣り客の車が湖畔沿いの道に停まっていましたが、どこから入ってきたのか定かではありません。湖畔沿いの道まで入るときは気がつかなかったので自転車を走らせましたが、湖畔の道から国道へ戻るときは小川沿いの小道を自転車を押して歩きました。
猪苗代駅12:25着の電車で、予定通り輪行組の3人が到着。
自転車を組み立て、駅前の食堂に入って昼食にしました。スキーシーズンになると賑やかなのだろうと思いますが、6月初旬のこの時期は、駅前に旅行客がチラホラいるものの閑散としていました。
午後1時30分頃、猪苗代駅前を出発し、一路裏磐梯の曽原湖を目指して走り出しました。
先頭は私が3年の時に入学してきたAさん、2番手が私、3番手は最年長のMさん、最後尾はAさんと同期のmさんです。学生時代はMさんや私が前後について走ることが多かったですが、年を重ねてくるとAさんやmさんに守られる形での走行順です。この年になれば年齢差はないに等しく、むしろ、社会人になってからも走り続けているmさんやAさんの方が経験豊富なので頼りになります。
標高差300mあまりの坂道を20キロ、途中五色沼「意沙門沼」に立ち寄り、午後3時過ぎに曽原湖のペンション「ラーラ」に到着しました。
ペンション「ラーラ」はMさんの定宿で、奥さんと何度も来ているところだそうです。ペンションの前が曽原湖で、カヌーを浮かべたり、檜原湖を二人で一周されたりています。今回もMさんに予約を取って貰いました。宿泊客は私たち4人だけで貸し切り状態でした。ペンションのオーナー夫婦の人柄が良く、さりげない気遣いがあって居心地の良い宿でした。
夕食後、午後11時過ぎまで4人で話をして過ごしました。話題は多岐にわたり、話し始めると学生時代に戻ったように熱を帯びます。普通ならアルコールがはいるところですが、私たちは学生時代からアルコール抜きで何時間でも話をすることが多いです。
毘沙門沼の店の脇に自転車を駐めようとしたら、店のおばさんが出てきて自転車をここに駐めないでくれと云われました。店の一部だった場所ですが、広々と空いていて4台の自転車を駐めても問題なさそうに見えましたが、バスや自家用車の客を相手にしていて自転車で訪れた者を客とは思っていないようで、気分が削がれました。
*********** 2日目(6月3日) ***********
翌朝(2日目)5時過ぎ、部屋を抜け出して湖畔に出て散歩をしました。曽原湖の標高は800m余りあります。車の騒音も人の話し声も無い静かな朝でした。湖畔の水辺は広葉樹の葉が堆積しているためか踏み込むとフワフワしていました。無風なので水面が鏡のようになっていて湖畔の木々が鮮明に写っていました。湖に流れ込む小川には20センチほどの魚(多分、イワナかヤマメだろうと思います)が、人影を察知して素早く石の下に逃げ込んでいました。ペンション前の道路は両側に高い木が立ち並び、ひっそりとした高原の風景です。
午前7時30分、朝食。
昨日調整したリア・ブレーキが不完全だったので、出発前にブレーキワイヤーを少し緩め、ブレーキシューとリムとの間を更に広げ、車輪の回転時にシューが当たらないようにしました。その結果、ブレーキレバーを強く握らなければブレーキがかかりませんが、急ブレーキを掛ける事態が無ければなんとかなりそうです。
9時前、ペンションのオーナーに見送られ出発。
この日は私が先頭で、2番手Mさん、3番手Aさん、最後尾mさんの走行順でした。今日は上りがほとんどないので、先頭を走らされたのかと思います。最後尾のmさんは、20代の頃と60代に入ってからの2度、それぞれ1年かけて日本一周している大ベテランです。
途中で写真を撮ったりしながら檜原湖を周り、10時30分頃、道の駅「裏磐梯」で休憩。
道の駅「裏磐梯」からは約1.5キロの上り、その後は一気に下りになります。下りでは徐々にスピードを上げ時速30キロを越えたあたりで、後続のMさんが一気にスピードを上げて私を追い抜いて行きました。私も更にスピードを上げ時速45キロを越えましたが、Mさんに追いつくことが出来ませんでした。これ以上スピードを上げるのは危険だと感じたので、直ぐに減速しました。Mさんのスピードは多分時速50キロを越えていたのではないかと思います。AさんやmさんはMさんの挑発にのらず、マイペースで下ってました。見通しの良い下り坂では、この展開が屡々あります。自転車を体の一部のように使いこなしているMさんですが、そろそろスピードの出し過ぎは自重された方が良いのではと思っています。
長い下りを走った後、Mさんが事前に調べていたコースを行くことにしました。北塩原郵便局から国道を通らず、国道と平行している脇道を喜多方まで行くコースです。狭い道幅でしたが車の通行が少なく、走りやすいです。脇道に逸れてしばらくの間、細かいアップダウンが続きました。
取りあえず喜多方駅まで行き、駅の近くのラーメン屋を観光案内所で教えて貰い、元祖喜多方ラーメン「源来軒」で昼食。喜多方ラーメンはあっさり味で癖がないスープです。名が知れ渡っているので、一度は食べてみたいと思っていましたが、ラーメンを食べることだけを目的にもう一度、喜多方まで行こうとは思わないのは、私だけでしょうか?
昼食後、南に下らないで、少し西へ向かい、濁川の土手を南下しました。会津若松まで行く道はいくつかありますが、車の通行が少なく、迷わずに行ける道は川沿いに行くのが分かりやすいです。これもMさんの提案です。土手の上の道がサイクリングロードとして整備されているところが増えています。濁川の土手も整備を進めているようで、車は一台も通っていませんでした。川の土手を走るのは、どこへ行っても風景が似ていて走っていると見飽きてしまいます。時間的な制約がなければ、地方に来たときには地元の脇道などに入り、その土地の暮らしや家並みなどを見ながら走りたいと思っています。
私は先頭を走りながら、こういう走行は”ヤブガラシ走行”だな、と思ってしまいました。現在、我が家の畑や庭にヤブガラシが進出してきています。ヤブガラシの地茎は他の草木の根に沿って延びて行きます。地上に出た蔓は草木の茎や枝を探して、それに沿って延びます。川沿いにある道は、どこへ向かっているか分かりやすいので、目的地まで迷わずに進むことが出来ます。
濁川は阿賀川と合流し、今度は阿賀川に沿って走りました。会津盆地は標高200mほどで、800m以上ある檜原湖から下ってくると、初夏の陽気から真夏の暑さになりました。南からの向かい風が若干強く、土手の上なので遮るものがないので走りにくいです。
阿賀川にかかる国道49号線の橋のところまで来ました。橋のたもとにある道の駅「あいづ」に午後2時過ぎに着き、水分補給のため休憩。その後、土手沿いの道を走り、途中から阿賀川を離れて東に向かい磐越西線を越えて、会津若松駅に午後3時頃に着きました。
宿を決めていなかったので、会津若松駅構内の観光案内所へ行きました。観光案内所では宿の紹介はしていないとのこと。同じ場所にある「びゅうトラベルサービス」で宿を取って貰いました。駅近くのビジネスホテルでも良かったのですが、大浴場のある温泉に入りたいとの希望があったので会津若松市街の東側にあるへ東山温泉に宿泊することになりました。会津若松駅からは約6キロ、山が間近に迫る、湯川沿いの谷間の温泉街です。湯川の原瀧を間近に眺められる、その名の通りの「原瀧」という旅館でした。
宿には午後5時頃到着し、早速温泉に入り、一日の疲れを癒やしました。午後6時30分、湯川を眺めながらバイキング形式の夕食をとりました。私を除く3人は食欲旺盛で、70代とは思えない食べっぷりでした。
この夜も遅くまで翌日の予定などを話していましたが、Mさんは疲れたのか早々に寝入ってしまいました。
Mさんは用事があって千葉の自宅に午後4時までに帰ると云っていたので、会津若松駅なら正午までに、猪苗代なら午後1時頃までに駅に着かなければなりません。私は会津若松か、猪苗代まで走るか迷っていました。Aさんとmさんは郡山まで走るつもりでした。
*********** 3日目(6月4日) ***********
この日の朝も一番早く目が覚め、1階のロビーへ行って、原瀧を近くから眺めていました。部屋に戻るとMさんが起きて大浴場へ行ったようだったので、私も入りに行きました。大浴場の脇にある階段を下りて、川の近くの露天風呂に入りました。
午前7時30分、朝食。昨夜の夕食同様、バイキング形式。品数が多く、自由に選べるので、この方式は高齢者向きです。
8時30分、宿を出発し、「会津さざえ堂」を見学して猪苗代へ向かう3人と別れ、私一人、「鶴ケ城」へ向かいました。猪苗代への道は国道49号線なので、私の方が早く国道49号線に入れば、どこかで3人が追いついてくるはずです。
鶴ケ城を見て、会津若松の駅前を過ぎ、国道49号線に入ると、直ぐに上りになります。緩やかな上りでしたが、距離が長く、次第にスピードが落ちてきました。暫くして、「さざえ堂」を見学した3人が追いつき、ここからは一緒に走りましたが、常に彼らよりも遅く、スタミナのない私はついて行くのがやっとでした。会津若松は標高215m、上りの頂点である猪苗代の戸ノ口は標高が525mあります。高低差510m、距離17キロの上りです。初日とほぼ同じくらいの上りでした。
猪苗代湖畔に出て、長浜で休憩後、猪苗代の道の駅「猪苗代」に正午前に着きました。3人は郡山までの35キロを走るので、私も一緒に走ろうかと考えましたが、郡山でヤマト運輸を探すよりも、猪苗代センターの方が分かっているので、ここで3人と別れ、別行動を取ることにしました。
午後1時、ヤマト運輸猪苗代センターに輪行袋に入れた自転車を預け、自宅に送ってもらいました。1時過ぎに猪苗代の駅に着き、時刻表を調べると郡山行きの電車は午後1時56分。1時間近く待ちました。郡山には2時42分に着き、東北新幹線に乗り換え。郡山まで走った3人は、私が乗った新幹線のわずか30分後に”やまびこ”に乗ったそうです。
東京駅から新宿へ。新宿でも乗り継ぎが上手く行かず1時間待って、午後5時30分発”特急かいじ”で大月へ。大月駅でも1時間の待ち時間があり、家に着いたのは午後7時30分でした。乗り継ぎが上手く行けば4時間足らずですが、この日は5時間半かかりました。
***** ”サイクリングヤマト便”について *****
今回、自転車を輪行袋に入れて搬送する、”サイクリングヤマト便”を利用してみました。
自宅近くの山梨西桂センターと猪苗代センターで送り出しをしましたが、どちらの担当者も”サイクリングヤマト便”のことを知りませんでした。私が予め用意しておいた日本サイクリング協会の説明書を示すと、それをコピーしていました。
サイクリングヤマト便は、ヤマト運輸へ自転車配送を依頼すると通常は「らくらく家財宅急便」料金が適用されるところを、ヤマト便60kg相当の料金(概ね70%引き)で配送できる独自サービスです。
今回のように山梨県から福島県へ自転車を配送する場合、
「らくらく家財宅急便」では、17,550円かかります。それを「サイクリングヤマト便」では2,928円で送ることが出来ます。原則60kg適用ですが、当然自転車だけなら60kgにはなりません。縦横高さで割り出した重量と直接重さを量った重量のうち軽い方を適用されるので、今回の場合は40kg適用の料金2,712円(持ち込み割引があるので、実際に支払った料金は2,698円でした)になっていました。
配送にかかる日数は、届け日数+1日です。5月30日午後に山梨西桂センターから送り出した自転車は6月1日に猪苗代センターへ届いていました。6月4日昼、猪苗代センターに持ち込んだ自転車は6月6日午前中に自宅に届いています。
猪苗代センターで受け取ったときと自宅で受け取ったときの自転車の状態を下の画像で示しました。
猪苗代に届いた自転車は輪行袋から一部フレームが飛び出していました。自宅に届いた方は袋からのはみ出しはありませんでしたが、輪行袋にフレームの当たった箇所にほころびがありました。
私の理解では、60kg適用で「らくらく家財宅急便」の扱い、つまりコンテナに一台入れて運んでくれるものとばかり思っていましたが、実際にはそうではなく、一般の荷物と同じ運び方のようです。念のためクロネコヤマトの「お客様サービスセンター」に問い合わせをして確認しました。元々自転車の場合は「らくらく宅急便」で送るのが一般の方の送り方で、それを日本サイクリング協会との提携で普通の荷物と同じ送り方が出来るようになったということです。従って、料金は安くなりますが、他の荷物と一緒にカートに入れて運ぶことになります。
Mさんがトレンクルを運ぶのに、自作した木枠の箱に折りたたんだ自転車を入れて営業所から営業所へ送っていましたが、それと同じ運び方になります。サイクリングヤマト便は輪行袋に入れた状態で送ることが出来るようになり、料金は60kg適用で格安です。ただ、運び方を考えると、ロードバイクなどの繊細なフレームなどは輪行袋だけではフレームが歪んだりする可能性がありそうです。
*********** 走行コース ***********
先日の磐梯山一周ツーリングの写真が集まったので、それらを整理して、記憶が薄れないうちに記録をまとめてみました。
今回の参加者は、昨年10月に富士北麓を自転車で走ったメンバー4人です。最年長の、今年後期高齢者になったMさんをはじめ、いずれも70代です。私を除き、社会人になってからも自転車で走り続けているツーリング好きのベテランばかりです。
山梨からの参加は私一人で、集合場所の猪苗代駅までの乗り継ぎなどで時間がかかるため、前日(1日(土))昼前に自宅を出て郡山まで行き宿泊しました。
走行コースは以下の通りです。
《1日目》 2日(日) 猪苗代 ~ 裏磐梯 曽原湖
《2日目》 3日(月) 曽原湖 ~ 檜原湖~喜多方~会津若松 東山温泉
《3日目》 4日(火) 会津若松~猪苗代
※3日目は会津若松で私だけ別行動、猪苗代からは私を除く3人は郡山まで走行
下のサイコンの画像は実際に私が走った距離等を示しています。
*********** 1日目(6月2日) ***********
2日朝8時過ぎ、磐越西線の2両編成の電車で郡山から猪苗代へ行きました。猪苗代駅から約700m北へ歩き、5月30日に”サイクリングヤマト便”でヤマト運輸猪苗代センターへ送っておいた自転車を受け取りました。猪苗代センターで自転車を組み立て、再び、駅まで戻りました。他の3人は輪行して12:25着の電車で来ることになっており、2時間余り時間があったので猪苗代の湖畔まで約2キロ、自転車の調子を見るため走ってみました。自宅で調整をしておいたはずなのですが、リアのブレーキがリムに当たっていて車輪が回転する度に音がしていました。湖畔で工具を取り出してブレーキシューとリムの間を少し広げました。
湖畔に流れ込んでいる小川で釣りをしている人を何人も見かけました。湖畔と国道49号線の間は農道になっていて車両は通行出来ないとの看板がありました。釣り客の車が湖畔沿いの道に停まっていましたが、どこから入ってきたのか定かではありません。湖畔沿いの道まで入るときは気がつかなかったので自転車を走らせましたが、湖畔の道から国道へ戻るときは小川沿いの小道を自転車を押して歩きました。
猪苗代駅12:25着の電車で、予定通り輪行組の3人が到着。
自転車を組み立て、駅前の食堂に入って昼食にしました。スキーシーズンになると賑やかなのだろうと思いますが、6月初旬のこの時期は、駅前に旅行客がチラホラいるものの閑散としていました。
午後1時30分頃、猪苗代駅前を出発し、一路裏磐梯の曽原湖を目指して走り出しました。
先頭は私が3年の時に入学してきたAさん、2番手が私、3番手は最年長のMさん、最後尾はAさんと同期のmさんです。学生時代はMさんや私が前後について走ることが多かったですが、年を重ねてくるとAさんやmさんに守られる形での走行順です。この年になれば年齢差はないに等しく、むしろ、社会人になってからも走り続けているmさんやAさんの方が経験豊富なので頼りになります。
標高差300mあまりの坂道を20キロ、途中五色沼「意沙門沼」に立ち寄り、午後3時過ぎに曽原湖のペンション「ラーラ」に到着しました。
ペンション「ラーラ」はMさんの定宿で、奥さんと何度も来ているところだそうです。ペンションの前が曽原湖で、カヌーを浮かべたり、檜原湖を二人で一周されたりています。今回もMさんに予約を取って貰いました。宿泊客は私たち4人だけで貸し切り状態でした。ペンションのオーナー夫婦の人柄が良く、さりげない気遣いがあって居心地の良い宿でした。
夕食後、午後11時過ぎまで4人で話をして過ごしました。話題は多岐にわたり、話し始めると学生時代に戻ったように熱を帯びます。普通ならアルコールがはいるところですが、私たちは学生時代からアルコール抜きで何時間でも話をすることが多いです。
毘沙門沼の店の脇に自転車を駐めようとしたら、店のおばさんが出てきて自転車をここに駐めないでくれと云われました。店の一部だった場所ですが、広々と空いていて4台の自転車を駐めても問題なさそうに見えましたが、バスや自家用車の客を相手にしていて自転車で訪れた者を客とは思っていないようで、気分が削がれました。
*********** 2日目(6月3日) ***********
翌朝(2日目)5時過ぎ、部屋を抜け出して湖畔に出て散歩をしました。曽原湖の標高は800m余りあります。車の騒音も人の話し声も無い静かな朝でした。湖畔の水辺は広葉樹の葉が堆積しているためか踏み込むとフワフワしていました。無風なので水面が鏡のようになっていて湖畔の木々が鮮明に写っていました。湖に流れ込む小川には20センチほどの魚(多分、イワナかヤマメだろうと思います)が、人影を察知して素早く石の下に逃げ込んでいました。ペンション前の道路は両側に高い木が立ち並び、ひっそりとした高原の風景です。
午前7時30分、朝食。
昨日調整したリア・ブレーキが不完全だったので、出発前にブレーキワイヤーを少し緩め、ブレーキシューとリムとの間を更に広げ、車輪の回転時にシューが当たらないようにしました。その結果、ブレーキレバーを強く握らなければブレーキがかかりませんが、急ブレーキを掛ける事態が無ければなんとかなりそうです。
9時前、ペンションのオーナーに見送られ出発。
この日は私が先頭で、2番手Mさん、3番手Aさん、最後尾mさんの走行順でした。今日は上りがほとんどないので、先頭を走らされたのかと思います。最後尾のmさんは、20代の頃と60代に入ってからの2度、それぞれ1年かけて日本一周している大ベテランです。
途中で写真を撮ったりしながら檜原湖を周り、10時30分頃、道の駅「裏磐梯」で休憩。
道の駅「裏磐梯」からは約1.5キロの上り、その後は一気に下りになります。下りでは徐々にスピードを上げ時速30キロを越えたあたりで、後続のMさんが一気にスピードを上げて私を追い抜いて行きました。私も更にスピードを上げ時速45キロを越えましたが、Mさんに追いつくことが出来ませんでした。これ以上スピードを上げるのは危険だと感じたので、直ぐに減速しました。Mさんのスピードは多分時速50キロを越えていたのではないかと思います。AさんやmさんはMさんの挑発にのらず、マイペースで下ってました。見通しの良い下り坂では、この展開が屡々あります。自転車を体の一部のように使いこなしているMさんですが、そろそろスピードの出し過ぎは自重された方が良いのではと思っています。
長い下りを走った後、Mさんが事前に調べていたコースを行くことにしました。北塩原郵便局から国道を通らず、国道と平行している脇道を喜多方まで行くコースです。狭い道幅でしたが車の通行が少なく、走りやすいです。脇道に逸れてしばらくの間、細かいアップダウンが続きました。
取りあえず喜多方駅まで行き、駅の近くのラーメン屋を観光案内所で教えて貰い、元祖喜多方ラーメン「源来軒」で昼食。喜多方ラーメンはあっさり味で癖がないスープです。名が知れ渡っているので、一度は食べてみたいと思っていましたが、ラーメンを食べることだけを目的にもう一度、喜多方まで行こうとは思わないのは、私だけでしょうか?
昼食後、南に下らないで、少し西へ向かい、濁川の土手を南下しました。会津若松まで行く道はいくつかありますが、車の通行が少なく、迷わずに行ける道は川沿いに行くのが分かりやすいです。これもMさんの提案です。土手の上の道がサイクリングロードとして整備されているところが増えています。濁川の土手も整備を進めているようで、車は一台も通っていませんでした。川の土手を走るのは、どこへ行っても風景が似ていて走っていると見飽きてしまいます。時間的な制約がなければ、地方に来たときには地元の脇道などに入り、その土地の暮らしや家並みなどを見ながら走りたいと思っています。
私は先頭を走りながら、こういう走行は”ヤブガラシ走行”だな、と思ってしまいました。現在、我が家の畑や庭にヤブガラシが進出してきています。ヤブガラシの地茎は他の草木の根に沿って延びて行きます。地上に出た蔓は草木の茎や枝を探して、それに沿って延びます。川沿いにある道は、どこへ向かっているか分かりやすいので、目的地まで迷わずに進むことが出来ます。
濁川は阿賀川と合流し、今度は阿賀川に沿って走りました。会津盆地は標高200mほどで、800m以上ある檜原湖から下ってくると、初夏の陽気から真夏の暑さになりました。南からの向かい風が若干強く、土手の上なので遮るものがないので走りにくいです。
阿賀川にかかる国道49号線の橋のところまで来ました。橋のたもとにある道の駅「あいづ」に午後2時過ぎに着き、水分補給のため休憩。その後、土手沿いの道を走り、途中から阿賀川を離れて東に向かい磐越西線を越えて、会津若松駅に午後3時頃に着きました。
宿を決めていなかったので、会津若松駅構内の観光案内所へ行きました。観光案内所では宿の紹介はしていないとのこと。同じ場所にある「びゅうトラベルサービス」で宿を取って貰いました。駅近くのビジネスホテルでも良かったのですが、大浴場のある温泉に入りたいとの希望があったので会津若松市街の東側にあるへ東山温泉に宿泊することになりました。会津若松駅からは約6キロ、山が間近に迫る、湯川沿いの谷間の温泉街です。湯川の原瀧を間近に眺められる、その名の通りの「原瀧」という旅館でした。
宿には午後5時頃到着し、早速温泉に入り、一日の疲れを癒やしました。午後6時30分、湯川を眺めながらバイキング形式の夕食をとりました。私を除く3人は食欲旺盛で、70代とは思えない食べっぷりでした。
この夜も遅くまで翌日の予定などを話していましたが、Mさんは疲れたのか早々に寝入ってしまいました。
Mさんは用事があって千葉の自宅に午後4時までに帰ると云っていたので、会津若松駅なら正午までに、猪苗代なら午後1時頃までに駅に着かなければなりません。私は会津若松か、猪苗代まで走るか迷っていました。Aさんとmさんは郡山まで走るつもりでした。
*********** 3日目(6月4日) ***********
この日の朝も一番早く目が覚め、1階のロビーへ行って、原瀧を近くから眺めていました。部屋に戻るとMさんが起きて大浴場へ行ったようだったので、私も入りに行きました。大浴場の脇にある階段を下りて、川の近くの露天風呂に入りました。
午前7時30分、朝食。昨夜の夕食同様、バイキング形式。品数が多く、自由に選べるので、この方式は高齢者向きです。
8時30分、宿を出発し、「会津さざえ堂」を見学して猪苗代へ向かう3人と別れ、私一人、「鶴ケ城」へ向かいました。猪苗代への道は国道49号線なので、私の方が早く国道49号線に入れば、どこかで3人が追いついてくるはずです。
鶴ケ城を見て、会津若松の駅前を過ぎ、国道49号線に入ると、直ぐに上りになります。緩やかな上りでしたが、距離が長く、次第にスピードが落ちてきました。暫くして、「さざえ堂」を見学した3人が追いつき、ここからは一緒に走りましたが、常に彼らよりも遅く、スタミナのない私はついて行くのがやっとでした。会津若松は標高215m、上りの頂点である猪苗代の戸ノ口は標高が525mあります。高低差510m、距離17キロの上りです。初日とほぼ同じくらいの上りでした。
猪苗代湖畔に出て、長浜で休憩後、猪苗代の道の駅「猪苗代」に正午前に着きました。3人は郡山までの35キロを走るので、私も一緒に走ろうかと考えましたが、郡山でヤマト運輸を探すよりも、猪苗代センターの方が分かっているので、ここで3人と別れ、別行動を取ることにしました。
午後1時、ヤマト運輸猪苗代センターに輪行袋に入れた自転車を預け、自宅に送ってもらいました。1時過ぎに猪苗代の駅に着き、時刻表を調べると郡山行きの電車は午後1時56分。1時間近く待ちました。郡山には2時42分に着き、東北新幹線に乗り換え。郡山まで走った3人は、私が乗った新幹線のわずか30分後に”やまびこ”に乗ったそうです。
東京駅から新宿へ。新宿でも乗り継ぎが上手く行かず1時間待って、午後5時30分発”特急かいじ”で大月へ。大月駅でも1時間の待ち時間があり、家に着いたのは午後7時30分でした。乗り継ぎが上手く行けば4時間足らずですが、この日は5時間半かかりました。
***** ”サイクリングヤマト便”について *****
今回、自転車を輪行袋に入れて搬送する、”サイクリングヤマト便”を利用してみました。
自宅近くの山梨西桂センターと猪苗代センターで送り出しをしましたが、どちらの担当者も”サイクリングヤマト便”のことを知りませんでした。私が予め用意しておいた日本サイクリング協会の説明書を示すと、それをコピーしていました。
サイクリングヤマト便は、ヤマト運輸へ自転車配送を依頼すると通常は「らくらく家財宅急便」料金が適用されるところを、ヤマト便60kg相当の料金(概ね70%引き)で配送できる独自サービスです。
今回のように山梨県から福島県へ自転車を配送する場合、
「らくらく家財宅急便」では、17,550円かかります。それを「サイクリングヤマト便」では2,928円で送ることが出来ます。原則60kg適用ですが、当然自転車だけなら60kgにはなりません。縦横高さで割り出した重量と直接重さを量った重量のうち軽い方を適用されるので、今回の場合は40kg適用の料金2,712円(持ち込み割引があるので、実際に支払った料金は2,698円でした)になっていました。
配送にかかる日数は、届け日数+1日です。5月30日午後に山梨西桂センターから送り出した自転車は6月1日に猪苗代センターへ届いていました。6月4日昼、猪苗代センターに持ち込んだ自転車は6月6日午前中に自宅に届いています。
猪苗代センターで受け取ったときと自宅で受け取ったときの自転車の状態を下の画像で示しました。
猪苗代に届いた自転車は輪行袋から一部フレームが飛び出していました。自宅に届いた方は袋からのはみ出しはありませんでしたが、輪行袋にフレームの当たった箇所にほころびがありました。
私の理解では、60kg適用で「らくらく家財宅急便」の扱い、つまりコンテナに一台入れて運んでくれるものとばかり思っていましたが、実際にはそうではなく、一般の荷物と同じ運び方のようです。念のためクロネコヤマトの「お客様サービスセンター」に問い合わせをして確認しました。元々自転車の場合は「らくらく宅急便」で送るのが一般の方の送り方で、それを日本サイクリング協会との提携で普通の荷物と同じ送り方が出来るようになったということです。従って、料金は安くなりますが、他の荷物と一緒にカートに入れて運ぶことになります。
Mさんがトレンクルを運ぶのに、自作した木枠の箱に折りたたんだ自転車を入れて営業所から営業所へ送っていましたが、それと同じ運び方になります。サイクリングヤマト便は輪行袋に入れた状態で送ることが出来るようになり、料金は60kg適用で格安です。ただ、運び方を考えると、ロードバイクなどの繊細なフレームなどは輪行袋だけではフレームが歪んだりする可能性がありそうです。
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