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冬晴れの空と雲2009年01月16日 11時48分

冬晴れの空と雲
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 松の内が明けた頃、一通の葉書が届きました。
 昨年、義母を亡くされた方です。
 葉書には、こんな詩が書かれていました。

 ことばが少なくなって
    ありがとうしか言わなかった
 ことばを忘れてしまって
    ありがとうしか言わなかった
 残すものはなにもないから
       ありがとうを沢山言った


 現在、私も80半ばになる義父母の世話をしています。
 朝、昼、夜と一日3回の食事の準備や身の回りの世話のため、車で5分足らずのところにある義父母の家へ通っています。
 私自身は、夕飯の時だけ行きますが、妻は一日3回出かけています。

 葉書の詩は、正にそのとおりだなと感じました。
 夕飯の支度をして、そこで一緒に食事をし、後かたづけをして帰ってきますが、
 少し物忘れが現れ始めた義母は、
 「美味しそうだね。」
 「いつもいつも悪いね。」
 「ありがとう。」
同じ言葉を何度も繰り返して言います。
 ご飯を美味しく食べてくれているので助かりますが、毎日、必ず、同じ言葉を繰り返して言います。
 後かたづけが終わって帰るときには、玄関まで出てきて「ありがとう」と言って見送ってくれます。
 「寒いから家の中に入って。」と言いますと、今度は居間の硝子戸を開けて、見えなくなるまで見送っています。
 私は急いで車のエンジンをかけて、走り出し、帰路につきます。

 穏やかな晴天が続いていますが、北陸や東北の日本海側では雪が降り積もっているのだろうと想像します。私たちと同じような年寄りの世話をしている方が、それらの地域にもいらっしゃるのではと思います。
 朝や夕方に出かけなければならないのは辛いですが、晴れている分、まだ、良いのかなと思っています。 
 あと1週間も立てば、東京に住む義妹が帰ってきて交代します。
 それまで、頑張って行こうと思います。



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